勝手に推薦文(見てない人向け、ネタバレなし)
韓国ドラマ好きと韓国料理好きは必見。ただの料理対決ではない、これはもはや韓国ドラマ。
コンテンツ制作に詳しいわけでもない私でも、企画・構成・演出・脚本がとにかく素晴らしいことがわかる。それに加えて出演陣がそれぞれとても個性的かつ魅力的だからハマりにハマる。
放映開始1ヶ月も経たずして、シーズン2の制作が決まったのも納得。
対決するのは、韓国内でメディアでもよく知られている「白さじ」シェフ20人と、知名度は低いが実力者の「黒さじ」シェフ80人。
審査員は、日本でも多くのお店を展開しているペク・ジョンウォン先生(と私は呼んでいる)と、2024年基準国内唯一のミシュランガイド3スターレストランのオーナーシェフであるアン・ソンジェシェフ。
とにかく出演陣が個性的で、韓国でもパロディが流行するほど話題に。(日本語吹き替えがアニメみたいで面白いと韓国で話題になっていたので今度絶対見る笑)
100人のシェフたちが、韓国ドラマで「いい味を出してくれるキャラ」みたいな人たちを詰め込んだ感じ。その上で、みんなが自分の料理に自信を持っていて、謙遜している人はいない。闘争心をむき出しにしていても、他の料理をシェフの料理のリスペクトは忘れない感じがとても最高で胸に刺さりまくる。
本当に一人一人の魅力を感じて全員のお店を回りたいくらい。ほとぼりが覚めて頃に、みんなのお店を回る韓国旅行をしようと思ってる。
ちなみに家事として料理をするのがめんどくさい、そんなに好きじゃない、という私のような人は、これを見てこの番組内のシェフになったつもりで料理をしてみてほしい。ちょっと楽しくなるから。
誰かと語りたい感想文(ネタバレあり)
※優勝者などネタバレ詳細には触れませんが、内容や展開を楽しみにしている人は閲覧注意※
師弟関係の胸熱
いろんな師弟関係(過去も、未来も)が私の涙腺を刺激した。
アン・ソンジェの過去の弟子たちへの言動が、「寡黙な男の愛」って感じでとても良き。好き。第一ラウンドで過去の弟子の審査後に放った、「腕あげたな」で弟子泣いてないのに私号泣。
黒さじシェフが料理中何度も名前を呼んで声掛けしてお応援するチャーミングイタリアン、パブリの可愛さたるや。
第二ラウンドで戦い勝利したエドワード・リーが負けてしまって去ることになった黒さじシェフにかけた、めちゃくちゃかっこいいトーンで放った「インスタで連絡して」。あれはもうキムタクを超えたのでは??熱い未来が想像できて、熱すぎる。
やっぱりあのレベルまでいくと、料理業界はきっと狭い世界なんだろうな、と感じる。そして最高に素晴らしい世界でみんなが幸せに料理をして美味しい料理を作ってくれることは私は胸を熱くしながら願うばかり。
審査員の2人
とにかくこの2人が最高だよね??
韓国での「シェフNo.1」と「飲食業界No.1」を連れてきた人選が素晴らしいし、評価される側のシェフもみんなが納得しているのもわかる。
正直ペクジョンウォン先生はバラエティによく出てて、料理人というよりかは飲食店経営者のイメージで料理もどちらかというと庶民派だから若干趣旨違うのでは?とか思ったけど全然そんなことなかった変なこと思ってごめん。
パクジョンウォンとアンソンジェ、審査の判断基準での衝突はあるものの、良い悪いで意見が分かれることがないのはやっぱりどちらも真の料理人だからなのかな。
2人ともその道のトップなのに、偉そうに審査したり料理を酷評することもないし、出演しているシェフたちへのリスペクトが感じられて見ていてとても心地よい。
ペクジョンウォン先生は、普段YouTubeやバラエティではおちゃらけた面白いおじちゃんのイメージなのに、この番組ではとにかくかっこいい実業家に見えるのがまた好き。
アンソンジェシェフは典型的な冷徹寡黙クール男で厳しさの中に料理に対する愛と熱量を感じてとてもセクシーで大好き。
とにかくもう、2人とも大好き。シーズン2も絶対この2人がいい。ついでに来世ではどちらか結婚したい。
出演シェフたちの失うものと得るもの
見る前は、「白さじのシェフたちは失うものしかないじゃん。なのになんでこんな有名な人たちがわざわざ出るんだろう?」と思っていた。地位を築き上げてミシュランで星も取っているのに、無名の料理人に負けたら失うもの大きいと思っていたから。
でも、たぶんこの番組で何かを失ったり料理人生命に影響がでた人っていないんじゃないかなと思う。そしてなんでわざわざ白さじのシェフがこの番組に出たのかもなんだかわかる気がしている。
白さじシェフが負ける場面でも、圧倒的敗北!というのはなく対決上の運によるものだったり審査員の基準によるものだったりで、「負け」感が出ないのは審査員と演出家の細心の図らいからだと感じられる。
中華の巨匠ヨ·ギョンレがまさかの敗退になった時も、「もう若い人に機会を譲らないと…」と言っていたのがとても印象的だった。あそこまで上り詰めたら、こんなちょっとやそっとの対決で失うものなんてないよな、と。この番組を見てお店が暇になることなんてないし、今までのファンが離れることもない。むしろ私はこの人のお店に行きたくなった。
勝ち負け関係なく、すべての出演シェフたちのお店の情報が韓国のSNSに溢れているのを見ると、この番組が韓国の飲食業界を確実に盛り上げているのがわかる。Netflixで世界で放送されて話題になっていて、これから世界中のファンが韓国のお店を訪れるのも容易に想像できる。
出演しているシェフたちは、「料理」と「韓国の飲食業界」への愛が原動力になっているのだろうと、勝手に想像している。
そして結果的に、出演しているすべてのシェフがより多くの人に愛され、美味しい料理がよりたくさんの人の口に運ばれることを願っているに、すでにそうなっていると信じている。
あぁ、とりあえず韓国に行きたい!!!
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